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- 平成19年3月
過去に掲載した専大附属HOTLINEのバックナンバーです。
3月のテーマは卒業生へはなむけ 最後の説教
今年もまた、3年生を送り出す季節となりました。今年度最後のHOT LINEは、3月3日の卒業式で未来を信じて、巣立っていった卒業生へ、担任からのメッセージをお送ります。
世の中には、やって良い事、悪い事がある。すべては自分の判断で、そして、全ては自分の責任で行われる。
3年連続で1年生の担任を続けた私にとって、久しぶりに3年間担当した学年でした。それだけに、とても思い入れのある学年です。この学年は、朝読書や社説の読み込みなどの学力充実にも力を入れてきました。ヨーロッパ諸国には、「Knowledge is the basis of power.」(「知は力なり」)という社会通念があります。実社会においては、「知」こそ「力」なのだ、という概念です。高校生活を通して、あなたは十分な「力」を蓄えたでしょうか。「力」を蓄積し、自分を磨く努力を怠らないでください。
卒業おめでとうございます。鏡の中の自分を見つめて下さい。18歳の自分はどんな表情をしていますか?若い頃は、容姿に目がいきますし、自分を表現する手段であることもあるでしょう。ですが、この先の自己表現はそれだけでは済まされません。どのような考え方をし、人と接するのかが、表情に表れます。10年後、鏡を見て「いい表情しているなぁ」と自分が納得する「人相」を意識して、自分をごまかさず、"楽(らく)"に流されず、誠実に自信をもって歩んでいってください。高校生活の中で皆さんは随所で「輝いた瞳」を見せていましたよね。これからもその瞳を持ち続け、そして、いつの日か素敵な「人相」で、再会できることを楽しみにしています。
あどけなさを残しながら緊張した表情を覗かせている、君たちの入学式の集合写真が手元に残っています。新宿の仮校舎時代ですから、入学式は九段会館でしたね。あれから3年、卒業を間近に控えた君たちは頼もしく、そして、自信に満ちた表情を見せてくれています。楽しむことが何よりも大好きなクラスでした。その分、口うるさくなったことも多かったでしょうか。でも、そんな君たちを羨ましく見ていたりもしました。君たちの笑顔は、私の素晴らしい財産です。本当にありがとう。今日、巣立っていく君たちへ、卒業おめでとう!この先、遠回りでも構わないから歩み続けて、いつの日か満面の笑顔で再会しましょう。
この三年間を振り返ると、「思えば遠くに来たもんだ」という気持ちになります。時の流れは、早く、切ないものですね。「思へば遠く来たもんだ」。それから何年経つたことか~あの頃の俺はいまいづこ~ さりとて生きてゆく限り、結局我ン張るのだとして、生きてゆくのであらうけど、と思へばなんだか我ながら 、なんだか自信が持てないよ。いたはしいよなものですよ。人生のUターン期にある私と、人生のスタートダッシュ期にある皆さんとの、かみ合わなかったり。時にはかみ合ったこともある三年間でしたね。 君達の栄えある旅立ちを祝福します。井伏鱒二の『厄除け詩集』から引用します。
「勧酒」 于武陵 (井伏鱒二訳) (訳)
コノサカヅキヲ受ケテクレ 君たちに卒業の杯をささげよう!
ドウゾナミナミツガシテオクレ どうかこころよく受けてくれ。
ハナニアラシノタトエモアルゾ けれども桜に風が吹くこともある、
「サヨナラ」ダケガ人生ダ 「さよなら」の花ばかり散り積もってくよ
卒業にあたり、私の大好きな詩を皆さんに贈ります。「勇気を失うな。くちびるに歌を持て。心に太陽を持て。」ツェーザル・フライシュレンの詩『心に太陽を持て』の一節です。これから皆さんを待ち受けている人生は、決して楽なことばかりではないでしょう。そんなときこそ、この詩を思い出してください。心に太陽を、くちびるに歌を。希望という太陽を胸に、前を向いて堂々と、自分が選んだ道を歩んでいってください。卒業おめでとう。
この3年間、魅力ある君達と、活気溢れる先生方に囲まれて、生き生きと、そして素敵な毎日を送ることができました。その中で、英単追試、朝読書等、さまざまなことに挑戦した学年でしたが、「日々積み重ねることが何よりも大切だ」ということを改めて感じました。君達も4月からは、大きな可能性の広がる自分が信じた道に進んでいきますが、私も決して「情熱」を忘れず、「自分はあんなに素晴らしい高校を卒業したんだ」と君達に思ってもらえるような学校になるよう努めていきます。 最後に、私が中学生の頃から大切にしている言葉を君達に贈ります。
『この道より我を生かす道なし この道を歩く』 卒業おめでとう。そして3年間、本当にありがとう。
この3年間、いったいどんなものだったのだろう?と最近、考えています。充実していたな、と思っている人は、今後も心配なし。こんなはずじゃなかった、何も残らなかったと思っている人…きっといるんじゃないのかな。人生は長い!やる気次第で如何様にも変わってくるもの。あきらめるのはまだ早い!人生山あり 谷あり 順調そうに見えていても、何かのきっかけで堕落することだってある。自分自身が強くいられることが一番良いことだが、常にそうあることは難しい。そんな行き詰まったときに、相談相手がいると結構良い方向へと転換することもある。そんな困ったときに、力になりたいと心から思っています。遠慮無く、使ってください。
卒業を船出となぞらえることが多いようです(特に調べていませんが…)。まさにその通りだと思います。補給と休息のために多くの港に寄港し、その地のものを見聞きし、多くの出会いを経験します。
今まさに、次の海原あるいは寄港地に対する不安と期待で溢れていることでしょう。しかし、誰もが正確な地図など持ち合わせてはいません。個々の人生はそれぞれ特殊であり、人が作った目印やアドバイスが役に立たずに苛立つことも多いかもしれません。時に、愚かしく醜い姿になろうとも旅を続けていかなくてはなりません。
私自身もまだまだ旅の途中です。地球の表面積約5.1億k㎡……また地球のどこかで、旅の途中にめぐり合いましょう。




