地歴科の特色
この地球がどのような歴史を歩み現在に至っているのかを、自然環境の変化や世界の諸文明の展開を軸に様々な角度から学ぶ事を重視している。したがって、過去の具体的事実を覚えることだけにとどまらず、それら諸事実の相互関連を考察する授業展開を重視し、定期試験においても論述を課す割合が高い。また、自分なりの考えを、具体的事実に基づいて説明できるように、レポート作成や研究発表、実地研修なども行われている。
【日本史】
日本史では、単なる基本的な史実の暗記のみにとらわれるのではなく、常に「なぜ?」を大切にしながら、自分の持っている常識や経験をもとにして、歴史の真実を自分なりに描き出そうと試みることを目標としてします。
日本史の学習方針・目標として、以下のことを掲げています。
- 史実に基づいた日本史の基礎知識を身につけ、歴史を科学的に深め理解する。
- 社会がどのように変化したかをつかみ、その際、民衆がどのような役割を果たしたかを理解する。
- アジアの中での日本列島社会の歴史という視野で考える。特に、現在「東アジア」と呼ばれている世界と、過去の「東アジア」という世界の違いや日本列島への影響を意識的に考える。
- 今日の日本が直面している課題を歴史的に明らかにし、それを解決するための方向を見定める力を養う。
- 歴史を空間的にとらえ、地理的認識(どこで起こった出来事なのか?)をふまえて考える。
- 課題レポート作成において、(1)作成のための計画、(2)文献、史料・資料や情報を集めるための調査、(3)それらに基づいた論文の作成、という作業を通じて、自ら歴史の事実を調べる力を身につけ、史実に立脚した歴史認識を組み立てる力を養う。
【世界史】
専大附属では、1年生の必修と3年生の必修選択、そしていくつかの選択講座で世界史の授業を展開しています。とかく暗記科目として片付けられてしまいがちですが、様々な分野の基礎となる重要な教科です。そのため、なるべく広く深く扱うことで知識を深めていくだけでなく、得た知識をもとにプレゼンテーションを行いながら自ら考え伝えるということも試みています。大学受験にとらわれない環境の中、分野の選択も自由度が高く、選択講座等では多くの生徒が自らの興味関心を存分に伸ばしています。
【地理】
地理は多くの人々にとって世界の諸般の事情を図表や数値で暗記する教科であると誤解されていますが、本当の地理学は暗記などからは出発していません。
私達の周囲に展開している自然現象と人々との関わりは新鮮でダイナミックであり、暗記によって解釈できるものではありません。本校の地理教育は教える立場の教師も学ぼうとする生徒も、物事についてまず実際に発生している現象を自分の視野で捉えて、自分で考えたことと、身近な地域や世界で問題化していることを広く展望する事で授業を進めていこうと考えています。
基本を考えることには実は暗記とは違う難しさがありますが、それも自分の中にあって出口を求めている意欲に点火する事ですし、考える前の自分と、考えた時の自分の可能性の違いに気づくという楽しみや、自分の言葉や文章で表現する楽しさがある事を知ってほしいと願っている教科なのです。
自然環境と人々の調和した生活や自然現象そのもの、さらに人も自然も保護され快適に生きていく人生を考えこれからの時代づくりをしようとする科目が地理なのです。
【土曜講座「地理実習」】
この講座は自由なテーマで自然と人々の関わりや、自然そのものの実体を探求したい人、あるいは身の周りの現象を調べてみたい人に広く解放されたものです。初めは教室での授業と学校周辺の野外実習指導が行われますが、やがて自分らしい目的を設けて努力していくように指導しています。
2009年の講座では、学校周囲の地図作りをしました。測量は歩測と平板測量という方法で、いつも生活している学校の外周が何メートルなのか、自分の体と近代的な方法を使って把握を試みました。また学校周辺の地域探訪で神社に残されている自然の内容が貴重であることを学びました。夏休みには富士山の麓に広がっている原生林・青木ケ原樹海で自然学習を実施しました。2学期にはいずみ祭で各自のフィールドワークの成果を発表しました。
【総合的な学習の時間「実践地域調査」】
この講座では、地域を見る眼を養うと同時に、自ら得たデータを解釈し考察する力を身に付けることを目標としています。年度当初に受講生全員で調査地域・調査方法を設定し、そのテーマに沿った地域調査を行っています。調査は受講生全員で実施し、調査結果の集計、調査結果から読み取れることの考察を一人ひとりが責任を持って行なっています。2009年の講座では、「地下の利用」をテーマに、本校の周辺にある環七神田川地下貯水池や丸ノ内線車庫見学をはじめ、池袋の地下街「エチカ」での来客者アンケート調査も実施し、その成果を報告書にまとめています。その他にも、生徒が主体となって案内役となる巡検も行なっています。
<過去の地域調査のテーマ>
平成19年度「和泉明店街『沖縄タウン』へのアンケート調査」
平成20年度「玉川上水に対する近隣住民の意識調査」
平成21年度「地下利用の形態調査」
その他の指導
総合的な学習の時間「自然地理学概論」のサポート
高大連携の一環として、3年生の「総合的な学習の時間」において、本校生徒は同時間に行われる専修大学の講義を受講して「総合的な学習の時間」の単位を取得ことができるようになりました。この取り組みがはじまった2008年に、本校生徒2名が専修大学文学部の「自然地理学概論」を受講しました。大学の専門的な講義ということで、理解が難しい部分もありましたが、本校の地理教員がサポートをして、2名とも無事修了し、2009年4月から文学部で環境地理学を専攻しています。




